【はじめに】
エッセンシャルオイルを使い切った時、使わずに残ったものを処分する時、意外と「どう捨てればいいんだろう?」と困っていませんか?環境のことを考えると精油や精油の容器の正しい方法で処分しなければいけません。
アロマが好きだからこそ、処分方法もしっかり知っていただきたいです。
この記事ではそんな精油や精油の容器の処分方法について解説いたします。
1. アロマオイルをそのまま捨てるのは危険!

エッセンシャルオイル(精油)やフレグランスオイルは、天然由来とはいえ成分が非常に濃縮されており、環境や人体に刺激を与える可能性があります。
そのため、「シンクに流す」「土に埋める」といった自己流の処分はNGです。特に、水質汚染や排水管トラブルの原因になることもありますので注意が必要です。
2. アロマオイルが環境に与える影響とは

アロマオイルの中には、天然成分であっても環境に対して有害になり得る化学物質が含まれており、それをそのまま排水や土壌に流すと、以下のような具体的な環境被害を引き起こす可能性があります。
🌿リモネン(オレンジ・レモンなど柑橘系の精油に含まれる)
- 問題点:
リモネンは魚類に対して強い毒性があることが知られています。 - 事例:
下水処理場で精油成分が十分に分解されないまま河川に流出した場合、魚のえらや神経にダメージを与え、死に至らせる可能性があります。 - 参考データ:
リモネンの水生生物への急性毒性(LC50)は、約0.7 mg/L。これは極めて低濃度でも有害であることを示しています。
🌿フェノール類(クローブ、タイムなどに含まれる)
- 問題点:
フェノール類は分解されにくく、微生物の活性を阻害するため、下水処理施設の処理能力を低下させることがあります。 - 事例:
微量でも処理施設のバクテリアに悪影響を与えると、有機物が分解されずに河川に流出→富栄養化や悪臭の原因に。
🌿ケトン類(セージ・ヒソップ・ローズマリーなどに含まれる)
- 問題点:
ケトン類は水中で分解しにくく、蓄積性があり、生態系のバランスを崩す可能性があります。 - 事例:
家庭から排水として捨てられたオイルが微量ながら継続的に流れ込み、底生生物(バクテリアやプランクトン)に慢性的な毒性を与える。
💧共通の問題:「少量でも危険」
- アロマオイルの有害性は濃縮された状態で使われることが多いため、一般的な洗剤や化粧品以上に注意が必要です。
- 精油1滴には植物何十~何百グラム分の成分が含まれており、「たった数滴」であっても環境にとっては濃度が高すぎるのです。
天然由来=安全とは限らないという視点を持ち、アロマオイルは環境にも優しく扱うことが大切です
そのため、流さず、燃えるゴミとして出す工夫が必要です。
3. 正しいアロマオイルの捨て方(未使用・使用途中・古くなった場合)

▶ 未使用や残量が多い場合
- 新品に近ければ、友人に譲る・フリマアプリで譲渡も検討。
- 廃棄する場合は以下の方法で。
▶ 基本的な捨て方(全種類共通)
- コットンやティッシュにオイルを吸わせる
- 密閉できる袋に入れて「可燃ごみ」へ(※自治体ルール確認)
- ガラス瓶は洗わずに「不燃ごみ」「資源ごみ」
✅まとめ:捨てるときのポイント
NG行動 | 代替方法 |
---|---|
シンク・トイレに流す | コットンや新聞紙に染み込ませて可燃ごみに |
庭や土に垂らす | 再利用できる用途(芳香など)を探す |
まとめて排水に流す | 密閉袋で廃棄し、空容器は分別処理 |
✅ ポイント
オイルを瓶ごと燃えるゴミに出すのは危険です。発火リスクがあるため、必ず中身を出してから処分しましょう。
4. ガラス瓶や容器の捨て方も要注意
オイルを使い終わった後のガラス瓶も正しく分別することが大切です。
- 中身をコットンに吸わせて廃棄後、中は洗わずに不燃ごみ
- プラスチックキャップは可燃ごみかプラごみ
🌿洗剤で洗うと香り成分が排水に流れるため、拭き取るのみがおすすめ。
5. 廃棄を避けるリユース・再利用アイデア

まだ香りが残っているなら、こんな活用法もあります:
- クローゼットや靴箱の芳香剤代わりにティッシュに垂らす
- 水を張ったマグカップに1滴垂らし、自然な芳香
- 重曹に混ぜてナチュラルな消臭剤
🌱 ※使い切るのが最もエコ。リユースできるなら、廃棄前に工夫を。
6. よくある質問とその答え(Q&A)

Q. 流しに少量流すのもダメですか?
A. NGです。少量でも継続的に流すと環境への負荷が大きくなります。
Q. 消費期限が切れたオイルは使えますか?
A. 肌への使用は厳禁。香りが弱ければ芳香専用に使い切りましょう。
Q. 古くなったキャリアオイルは?
酸化していれば廃棄を。キッチンペーパーに染み込ませ、密閉袋で「可燃ごみ」が基本。
7. まとめ|アロマオイルの捨て方は「正しく・丁寧に」
- アロマオイルはそのまま捨てず、コットン等に吸わせて可燃ごみへ
- 瓶は洗わず拭いて不燃ごみまたは資源ごみへ
- 自治体のルールを確認することが大切
- 再利用できるアイデアも活用し、ムダなく・環境にも優しく
✅最後にひとこと
アロマの香りを楽しんだ後も、最後まで丁寧に処分することが「香り上級者」への第一歩。ぜひ、この記事を参考にして安全&エコにアロマを楽しみましょう。