秋から冬に近づき、手荒れを気にする方も増えてきます。
荒れてしまってからでは、ひび割れや傷の手当てに医薬品と時間を使わないといけなくなってします。
そんな不快な手荒れを予防するための簡単で、効果的なトリートメント方法をこそっとお教えいたします。
綺麗な手、しっとりつややな手は、無意識に相手に好印象を与え、あなたの毎日に幸運を運んでくるかもしれませんよ!
是非お試しくだだいね。
何故このケアがいいのか?
もっと詳しく知る
ツルツルの手が好印象を与える理由
「手」は毎日酷使され、ダメージを受けやすいにもかかわらず、普段から無意識に見られてしまう部分ですよね。
人は顔などよりも意外とこの「手」でその人の年齢やさまざまな情報を読み取ってしまう傾向があるようです。
仕事でも、プライベートでも、直接会ってコミュニケーションを撮る際に、手の状態はその人の清潔感や自己管理能力を反映するものとして見られやすいのです。
そんな中、乾燥してガサガサした手は相手に「疲れている」「ストレスを抱えている」といった印象を与えてしまうでしょう。
反対に、しっかりとケアされた滑らかで潤った手は、「健康的」「丁寧な生活をしている」といったポジティブな印象を与えます。
このように手肌のケアは、自分の美容や健康の意識を満たすだけではなく、相手との良いコミュニケーションを生むきっかけにもなります。
冬場に乾燥する手肌の原因
冬は乾燥で「手荒れ」に悩まされる時期。
みなさんがなんとなく理解されているであろうその原因を、丁寧に解説していきます。
気温の低下と湿度の影響
冬場に気温が低下すると、空気中の水分量(湿度)も同時に低下します。
空気は温度が高いほど多くの水分を含むことができるので、気温が下がると水分の保持能力が減少し、乾燥した状態になります。乾燥した空気に長時間さらされると、皮膚の表面にある水分が蒸発しやすくなり、結果的に手肌が乾燥しやすくなるのです。
皮膚には天然のバリア機能があり、皮脂と角質層が水分を保持して外部の環境から肌を守っています。
しかし、湿度が低いと角質層から水分が失われやすくなり、乾燥が進行してしまうのです。
皮脂分泌の減少
手の皮膚には、他の部分に比べて皮脂腺が少ないため、手は実はもともと油分による保護が弱い部位なのです。
皮脂は肌の天然のバリアとして働き、水分の蒸発を防ぎ、外部の刺激物から肌を守ります。
気温の低下は、角質層の水分保持能力を低下させることに加え、皮脂腺の活動を抑制します。
寒さにさらされることで、皮脂の分泌量が減少し、肌の表面に十分な油分が行き渡らなくなってしまいます。
さらに、冬は暖房が使用されることが多いですが、暖房は室内の湿度をさらに低下させ、肌から水分が奪われやすくなります。
油分と水分、手を保護する2つの大きな要因が冬場は失われてしまうのです。
角質層の水分保持能力の低下
角質層自体にも、水分を保持する機能があります。少し詳しく解説します。
肌の最も外側にある角質層は、主に死んだ細胞で構成されており、肌を守るためのバリア機能を持っています。
この角質層には、天然保湿因子(NMF:Natural Moisturizing Factor)という成分が含まれており、これが角質細胞間で水分を保持しています。
しかし、冬の乾燥した空気にさらされ続けると、NMFの機能が低下し、水分保持能力が損なわれます。
角質層が十分に水分を保持できないと、肌が乾燥し、ひび割れや荒れが生じやすくなります。
また、角質層の機能が低下すると、皮膚表面のバリア機能も弱まり、外部刺激に対して敏感になりやすくなります。
頻繁な手洗いと化学物質の影響
冬場に手肌が乾燥するもう一つの原因は、手洗いや消毒液、洗剤などの使用です。
特にアルコールベースの消毒液や強い洗剤は、肌に必要な皮脂やNMFを洗い流してしまいます。これにより、手肌のバリア機能が低下し、乾燥が加速します。
洗浄後の皮膚は一時的に水分を含みますが、その後、肌の自然な水分蒸発が促進され、さらに乾燥が進むことがあります。この現象を「洗浄後の水分蒸発効果」といい、特に冬場のような乾燥した季節には影響が大きくなります。
手荒れがなかなか治らない人は一度思い切って手洗いの習慣や掃除などの際にしっかり手袋をつけるなどされてみてはいかがでしょうか?
血行不良による皮膚の代謝低下
寒さによって体の血管が収縮すると、手先などの末端部分への血流が減少します。
血流が悪くなると、肌細胞に十分な栄養や酸素が供給されず、代謝が低下します。
その結果、肌のターンオーバー(新陳代謝)が遅くなり、乾燥が進みやすくなります。
また、血行が悪いと皮膚の温度も低下し、皮脂の分泌や保湿成分の生成が減少するため、手肌がさらに乾燥しやすくなるのです。
加齢による皮膚の変化と乾燥
加齢とともに、皮膚の自然な保湿能力が低下します。
具体的には、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸といった皮膚の水分保持に重要な成分が減少します。
この結果、肌の弾力が失われ、乾燥しやすくなります。
また、皮脂腺の活動も低下するため、皮脂の分泌が減り、肌のバリア機能が弱まります。これが手の乾燥を引き起こす主要な原因です。
カサカサの手を改善する根本対策
乾燥する手肌を改善するためには、根本的な保湿ケアと外的要因から守ることが必要です。
以下の具体的な対策を取り入れることで、手肌の乾燥を予防し、ツルツルした手を目指しましょう。
〈保湿を徹底する〉
乾燥する手肌を保護するためには、やはりこまめな保湿が重要です。
洗い物や手を洗った後には、すぐに保湿クリームを塗るようにしましょう。
特に、シアバターやヒアルロン酸、グリセリンなどが配合された保湿クリームは、手肌のバリア機能をサポートし、長時間保湿効果を保ってくれますよ。
〈ハンドマスクや夜間ケアを取り入れる〉
夜間は肌の修復が進む時間ですので、ハンドクリームやオイルを塗った後、手袋をして寝ることで保湿効果を高めることができます。
また、週に数回、ハンドマスクを使用するのも効果的です。
〈洗剤や水仕事から手を守る〉
家事の際には、ゴム手袋を使用することで、洗剤などの化学物質が手肌に直接触れないようにしましょう。
また、手を洗う際には、ぬるま湯を使用し、石鹸やハンドソープも肌に優しいものを選びましょう。
水掻きを押すケアが効果的な理由(血流を促進させる)
私のハンドケアではアロマによる軽擦(けいさつ)だけじゃなく、基本手な血流を促進させるマッサージも取り入れています。ツボを刺激することや、水掻き部分をほぐしたり指に圧をかけて揉んだりします。
今回の動画で取り入れている手技を文章でも解説します。
〈手の甲をほぐす〉
手は複雑な動きを可能にするためにたくさんの骨で構成されています。それぞれの骨は筋肉や腱でつながっています。
今回は反対の手の腹の部分で手の甲を割るようにほぐしました。
手の使いすぎ、同じ動きの繰り返し、寒さの萎縮、血管の劣化、さまざまな理由で筋肉や腱が硬くなっていますので
まずはオイルを使って手全体をほぐしましょう。
〈くるくる回しながら指1本1本をマッサージ〉
指先はツボが多く集中している場所です。指先から指の付け根にかけて、軽く押しながらマッサージを行うことで、リラック
ス効果とともに血行が良くなり、手の冷えやむくみを改善します。
〈指と指の間を押す〉
「水掻き」とは、指と指の間の部分を指します。この部分は、血行が滞りやすい場所であり、マッサージすることで血流を促進し、手全体の代謝を高めることができます。
指と指の間の水掻き部分を反対の手の指で軽くつまみ、押しながらマッサージします。手首方向に向かって押し込むようにするのがポイントです。
「筋肉と腱」の図でもわかるようにこの部分には太い筋肉があります。また指と指の間には血管とリンパが走っています。
筋肉は筋繊維の方向になぞるように刺激を加えるのが望ましいです。
強く押し付けすぎたり、筋繊維の方向を無視してグニグニマッサージすると筋肉の細胞を壊してしまい逆に揉み返し、むくみの原因になってしまうからです。
指の間をなぞる際も、図のように血管やリンパの流れを意識しながら行うと良いでしょう。
クイックハンドパックについて
今回は、毎日のお手入れとして時間を取らない簡単なハンドパックをご提案しています。
つるつる、ツヤツヤの潤いのある手にするために、保湿とマッサージを兼ねたオイルトリートメントを行う前に、手肌に水分と潤いを加え、モイスチャーバランスを整え、皮膚を柔らかくすることを狙いとしています。
〈ハンドパックとは〉
そもそもハンドパックとは、高濃度の保湿成分や、肌の修復を助ける成分が含まれたものを手に塗布し、15分から20分程度じっくりと肌に成分を浸透させることを目的としています。お顔のパックと同じですね。
じっくりと成分を浸透させることで、手の乾燥や、手荒れ、年齢によるシミやシワに働きかけます。
手肌の保湿を目的として日常的に使われるハンドクリームによるトリートメントとは時間と目的が違うのです。
〈化粧水・フローラルウォーター〉
今回コットンに染み込ませるものとして、現在お使いの化粧水、もしくはフローラルウォーターをご提案しています。
目的は先にも書いたように、オイルで保湿する前に手に潤いを与え、手肌をしっとり柔らかくするため。
お使いの化粧水ならば少なくともみなさまのお肌に合ったものをご利用と思います。
フローラルウォーターって何?と使ったことがない方もいらっしゃると思います。
フローラルウォーターは水に溶けないエッセンシャルオイルと違い、水溶性の液体で、エッセンシャルオイルを蒸留精製する際に作ることができます。
基本はアロマ成分が溶け込んでるのみのお水なので敏感肌の方にも優しいものです。肌に直接塗布して普段使いの化粧水として使用したり、炎症を起こしたときの肌の不快感を和らげるのにも使われます。
フローラルウォーターは、肌組織の真皮に浸透する芳香成分を含んでおり、お肌に水分を補給するだけでなく、お肌の内側から健康を保つスキンケア化粧水として最適です。
今回のように、潤いのある手を作るために、簡易的にでも手肌に潤いを与えた後で保湿のトリートメントを行なってくださいね。
時間がある時には、本体のハンドパックや、先に紹介したハンドマスクなどで、じっくりケアするのはさらにお勧めです。
フランキンセンスとローズのアロマの効果
今回は、トリートメントオイルに関して、アーモンドのキャリアオイルにフランキンセンスとローズの精油をお勧めしました。この2つは手肌を整える効果に加え、心身のリラクゼーションを促す役割があります。
※キャリアオイルとは?
フランキンセンスは、古代からスキンケアに使用されてきたエッセンシャルオイルで、皮膚の再生を助け、傷んだ肌を修復する働きがあります。
乾燥した手肌に潤いを与え、肌を引き締める効果が期待できるため、手荒れ対策としても有効です。
香りの特徴は、スモーキーでスパイシーな雰囲気の中にほのかに柑橘系の酸味が混ざった奥深い香りです。お花や樹木の香りとはことなるエキゾチックなお香という感じです。
一方で、ローズは、香りはみなさんも経験のあるバラの香りです。
効能としては、保湿効果に優れ、肌を柔らかく滑らかにする作用があります。
さらに、豊かな香りが精神を安定させ、リラックス効果をもたらします。
ストレスが肌の乾燥や荒れを引き起こすことが多いため、ローズのアロマを使うことで、手肌と心の両方をケアすることができます。
まとめ
つるつるの潤いのある手にするためのハンドケアについて補足解説をしました。
・乾燥カサカサの手の原因と対策
・潤いを与える方法
・トリートメント用のオイルの効果
・効果的なマッサージの方法
短時間のハンドケアの中にあなたの手を綺麗にする理論的な要素を詰め込んでご紹介しています。
是非普段の生活に取り込んでみてくださいね。
清潔でツヤのある手は、好印象を与え、みなさんの生活の質を向上させる重要なポイントです。